2012年5月2日水曜日

表紙のカービング2012年5月


   サイトの表紙のカービング画像を変えました。ふくよかな感じのパターンです。感覚で流れを決める、こういうパターンを描いているときは、楽しいです。お財布用のパターンですが、パターンを描いていると、いくらでも描けるという気持ちになってきます。それはもちろん、一時の気の迷い・錯覚の類ですが、パターンを描くだけの仕事があれば良いのにと思うほどです。でも、自分で彫らないとわからないことも多いのですよね。このパターンでも、彫ったことで修正を試みるべき部分が見えてきました。

   このパターンにバックグラウンドのスペースが少ないのは、意識してそうしているのもありますが、私のパターン描きの傾向なのかもしれません。「線」に対してはもちろんですが、「塊」に興味を覚えてしまう所があり、肉厚になる傾向もあります。でも、今回のパターンには一つ試したことがあって、いつもとは意識的に変えて描いた部分もあります。

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   最近、出版された「レザークラフトvol.8」(出版:STUDIO TAC CREATIVE)に、日本を代表するレザークラフトマンのお一人である、エル・ゴメ先生の記事が掲載されていました。エル・ゴメ先生は、カービングの指導をしてくださった恩師でありまして、私のカービングは、エル・ゴメ先生の独自性の高いパターンの影響を強く受けております。影響を受けたと言うよりも、先生の特徴的なモチーフの真似からカービングを始めたと言ってもいいほどです。私にとっては、先生のカービング イコール レザーカービングでした。マルチな才能の方ですが、レザーカービングにおいても、革新的なパターン構成を編み出した天才だと思っています。

   私のカービングを見て、先生のお名前を上げられた方が今まで数人いらっしゃいます。見る人が見れば、すぐにわかる部分があるのです。でも、自分では先生のお名前をネット上に書いたことはありませんでした。メディアへの露出は多くありませんし、ネット上の先生の情報も限られていたので、私が勝手にお名前を書くことは考えられませんでした。でも、日本の書籍に紹介されたのを機会に、初めて今回お名前を書かせていただきました。「レザークラフトvol.8」の記事は貴重なものだと思いますので、ぜひ皆様もご覧ください。

   実は、エル・ゴメ先生のデザインは、日本の革の参考書の中にも存在しております。それは、レザークラフト・レザーカービングの世界に、今日まで影響を与え続けてきております。

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   私のカービングには先生のモチーフが含まれているので(明らかに真似の部分があります)、ネットに載せるパターンにはいつも迷いがあったのですが、先生が日本の書籍で紹介されたことは、私の気持ちに何か影響を与えているようで、これからは迷いなくできそうな気がしております。